
現在多数のメーカーが研究・開発を進めている自動車の自動運転。AI(人工知能)が運転手に代わって周囲の状況を認知・判断、そして車全体を制御してくれます。自動運転車を使ったドライブは、大きく変わっていくことでしょう。では自動運転を実現するためには、どんな課題があるのでしょうか。自動運転の車を使用する人の視点から予想、考察してみました。
近い将来、乗っているだけで命令したところに行ってくれる自動運転の車が、街中を走るようになることでしょう。
自動運転の車を使ったドライブはどのようになるの
AIによる車の自動運転化。運転が好きな方にとっては「いらない」って思うかもしれませんが、運転に不安のある方にとってはこれ以上便利なものはありません。それに交通事故を減らすという意味でも、実現が待ち望まれている機能ではないでしょうか?
ではAIを使った自動運転は、いったいどのようになっていくのでしょうか?主人(車に乗る人)が、自動運転の車を使って、ある所へドライブするときの状況を想定してみました。
・出発
主人が運転席に座ると、車AI と主人の間で以下の会話が交わされます。
車「ご主人様、これからどちらへ向かいますか」
主人「〇〇へ行って」
車 「経路は、距離、時間、料金のどれを優先しますか」
主人「時間優先で」
車 「かしこまりました」
この会話中にもAIは行き先までのガソリンがあるか、タイヤの空気圧、ブレーキその他の異常がないかを数秒で確認します。そして異常がないことが確認されたら、主人の「出発」の一声で発進します。
・走行
車は出発時に算出したルートに沿って走行します。自動運転ですから高速道路で逆走やスピード違反をすることはありません。
AIの賢いところは、状況に応じて最適な答えを出してくれるという点です。もし高速道路で予想外の渋滞に巻き込まれたら、車は運転手に、「次の出口で出た方が早く着きますがどうしますか」と尋ねるでしょう。
また途中で休憩をしたくなった場合も、AIは優秀です。「近くに美味しいレストランはないか」と尋ねれば、車は好みの料理を運転手に聞き、インターネットで調べて、お店を見つけてくれるのです。気に入ればそのお店に寄ってくれますし、気に入らなければそのお店をスルーして目的地までの運転を再開してくれます。
・到着
目的地に到着後も、AIが最適な駐車スペースを見つけてくれます。自分で運転する場合だと。場所によっては空いている駐車場を探すだけでも大変なので、大幅に手間が省けますよね。駐車もAIがやってくれるので、主人は車から降りて目的地に向かうだけ。とてもスマートな移動が実現できるのです。
大切なAIの判断力
もちろん完全自動運転ではなく、一部をAIに任せある程度は自分で運転するというケースもあるでしょう。その場合、様々なケースでAIの判断力がカギになってきます。
・信号機のない横断歩道の近くを人が歩いているとき
→もし主人がスピードを出し過ぎていても、徐行運転をするように指示を出してくれるか
・道路前方にタイヤが転がってきたとき
→タイヤが通り過ぎていきそうなら徐行、衝突しそうなら止まるといった指示を出してくれるか
・風が強くて道路に枯れ葉が舞っているとき
→数枚の枯れ葉なら当たっても傷つくことはないが、たくさん舞っている場合に止まる・徐行するといった指示を出せるか
・後続車との車間距離が近いとき
→「この車は自動運転車です。車間距離をとってください」というメッセージを後続車に表示できるか
まとめ
近い将来実現するであろうAIによる自動運転。ここ数年、逆走・ブレーキとアクセルの踏み間違い・あおり運転などの問題が取り上げられていますから。これらの問題をひとつひとつ解決しながら、そしてAIの認知・判断・制御の能力を高めながら、実現に向けて進んでいってほしいですね。安全・快適な車社会が訪れることを期待しています。